2月5日 肉屋、ゴールデンレトリーバー

 昼、ユーロスペースキン・フー『侠女』見る。
 夜、中野のシマチューホームで、花か魚か迷った挙げ句、水槽と金魚3匹買う。やはり同じ部屋や同じ家に、同居人の生を押し退けて生きようとしてきたり、同居人がいなければ生きていくことができない存在がいることは、つまり何らかの他者がいることは、とても重要なことに思う。かつてくわがた虫やこがね虫、カマキリ、かにやかめやゴールデン・レトリーバーを飼っていた時期は、人生でもっとも刺激的で幸福な時期であった。つねにそれらは、ふとんに入って電気を消し寝静まろうというときにも、「いる」という感覚を与え、生を主張してきた。彼らとともに過ごすことは、その都度奇跡のようなものだった。
 今朝、目を覚ましたときにふと思い出していた。家族旅行から帰ってきたら、庭にゴールデン・レトリーバーがいないので家族4人で探した。どうやら雷におびえて塀を越え脱走したらしい。ゴールデンは逃げたところを捕らえられ、近所の肉屋で飼われていた。

侠女(字幕版)

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