2012年、私の20本

〇映画部門
1.「よく知りもしないくせに」 ホン・サンス
2.「ムーンライズ・キングダムウェス・アンダーソン
3.「親密さ」 濱口竜介
4.「ハハハ」 ホン・サンス
5.「次の朝は他人」 ホン・サンス
6.「J・エドガー」 クリント・イーストウッド
7.「教授とわたし、そして映画」 ホン・サンス
8.「なみのおと」 濱口竜介
9.「ドライヴ」 ニコラス・ウィンディング・レフン
10.「戦火の馬」 スティーブン・スピルバーグ
11.「幸せへのキセキキャメロン・クロウ
12.「ドラゴン・タトゥーの女デヴィッド・フィンチャー
13.「アウトレイジ ビヨンド北野武
14.「桐島、部活やめるってよ」 吉田大八
15.「フランケンウィニーティム・バートン
16.「ライクサムワン・イン・ラブ」 アッバス・キアロスタミ
17.「フィガロの告白」 天野千尋
18.「テイク・シェルタージェフ・ニコルズ
19.「アルゴ」 ベン・アフレック
20.「おとなのけんかロマン・ポランスキー

なんといっても年末に一気に見たホン・サンス4本が印象的だった。常に高笑いを絶やさない一方で抗うつ剤を処方している「ハハハ」の彼や、「昼飯ができたからまず食べよう、散歩はあとにしよう」と何度も説かれているのに「ちょっと海まで行ってきます」と言って川を下りだす「よく知りもしないくせに」の彼・・・もうわけがわからなくなって方向性を見失っている昨今の堂本剛のような人々の「この世のことなどなにひとつわかりゃしない!」といった感情を、木々や虫、海が肯定してくれる瞬間は何度も感動させられた。
またチョン・ユミ好きとしては、「教授とわたし、そして映画」のチョン・ユミもさることながら、「よく知りもしないくせに」の人妻役のチョン・ユミ、Tシャツにスウェットというドンキホーテのヤンキーのようなだらしない格好の、「ほんとうに天使なんだ」と夫が何度も友人に自慢するチョン・ユミは、「天使だ」という夫の言葉があまりにも説得力があって特に感動的だった。