12月25日

渋谷、イメージフォーラムでドライヤー『奇跡』。

パンフレットの『ゲアトルーズ』についてのデプレシャンの文章ー

 

 人は愛する相手を誤ってしまう、しかしそのことで真実を見出す。

 ゲアトルーズも同じです。ゲアトルーズは、音楽家を愛する、愛する相手を誤る、

 しかし彼女はそのことを一瞬たりとも後悔はしません。

 そのことで彼女は真実を見出すのですから。ギリシャ語は話さないのですが、

 『あの頃エッフェル塔の下で』でヒロインがギリシャで「出会い」という

 言葉を口にします。そこには「つまづく」と言う意味も含まれています。

 『ゲアトルーズ』で美しいのは、

 なにかにつまずいてこそ、真実の愛が訪れることです。