渋谷、イメージフォーラムでドライヤー『奇跡』。
パンフレットの『ゲアトルーズ』についてのデプレシャンの文章ー
人は愛する相手を誤ってしまう、しかしそのことで真実を見出す。
ゲアトルーズも同じです。ゲアトルーズは、音楽家を愛する、愛する相手を誤る、
しかし彼女はそのことを一瞬たりとも後悔はしません。
そのことで彼女は真実を見出すのですから。ギリシャ語は話さないのですが、
『あの頃エッフェル塔の下で』でヒロインがギリシャで「出会い」という
言葉を口にします。そこには「つまづく」と言う意味も含まれています。
『ゲアトルーズ』で美しいのは、
なにかにつまずいてこそ、真実の愛が訪れることです。