月から落下するロケットが着水するのを待つ、静かな水平線の「待ちポジ」。
ここでは既に、映画では「待つ」ということが、本質的で、
何か凄まじい力をはらんだものだということが示されている。
やはりキム・ミニは映画を見る。
そしてその間、屋上でキム・ミニが映画を見終わるのを待ち、
小説家はタバコを吸い、男女は小説家がタバコを吸い終わるのを待つ。
ここに何か凄まじいことが起こっている。
映画を見終わったキム・ミニは、エレベーターで屋上に上がるが、
そこでどのような会話がなされたのか知るまで、
我々は永遠に待ち続けなければならない。