ジャッキー・チェンはもしかするとすごい人かもしれない

 今日、オーディトリウム渋谷で黒沢清の「ドッぺルゲンガー」を見て来たのだが、上映前の予告編で大変感動させられた作品があった。
(同じく流れていた)ゴダールの「右側に気をつけろ」の予告編以上に興味深い予告編・・・それはジャッキー・チェンプロデュース、4月28日公開の「女ドラゴンと怒りの未亡人軍団」という映画の予告編だ。
 これほどまでに笑わされた予告編はかつて見たことがない。必ず見に行こうと思うが、「予告編の方が100倍面白い」というような事態に陥るのではと、ほとんどそんな不安しか喚起しないところもまた面白い。
 ところで、このような映画を、ジャッキー・チェンがプロデュースしたということに僕はいま猛烈に感動している。というのも、かつて僕らの幼少時代、何度も腹を抱えて笑わされたあのジャッキー映画のエンディングのNGシーン集の荒唐無稽さが、実はすべてジャッキーの高度なユーモアのセンスによって意図されたものだったのではないかと予感させられるからだ。ジャッキーはもしかするとすごい人なのかもしれない。