12月27日 匿名的な便

夜、恵比須。恵比須像の横にある公衆便所に入ったら、びっくりするくらいくさくて笑った。個室からは微かにキュ〜ンという鳴き声がした。今までで一番くさかった。それは確かに便の臭いだが、ほとんど死人の便で、死にさらに死を何重にも練り込んだ、都市の便の臭いだった。干からびた、硬い便。匿名的な、無責任な便。どんな人生を送り、どんな哀しみや辛さを経験すれば、これほどまでに臭い便となるのか、それはもはや想像を超えすぎていた。かつては彼も恋をし、大切な家族がいたかもしれない。年の瀬、私は身体の芯から凍えた。
リキッドルームでオウガのライブ。良かった。中川君に会う。
渋谷まで歩き、トンテキ食う。
ツタヤでノギビンゴ借りる。